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老後の資金はいくら必要か?

老後の資金を3000万円前後と言う人がいたり、8000万円などと驚きの数字を主張する方もおられます。どの数字が正しいのでしょうか?

受け取れる公的年金は人それぞれで、生活費などもライフスタイルによりかなりのバラツキがあるので、老後の資金を一概に言えません。ですから、これらの数字を聞いてあわてることもありません。

年金生活に入る時に、3000万円は用意したい、とよく言われます。

この数字は厚労省がかなり前に発表したサラリーマンであった老人夫婦二人世帯のモデル年金が月約23万円に対し、ゆとりのある老後生活費月37.9万円(生命保険文化センターのアンケート調査H16年)と差額年約180万円を意識して老後の活動的な10〜15年間を賄い、予備費も含む数字です。

発表された時期もかなり前であるし、厚労省のモデル年金に当てはまる人は限られているとか、アンケート調査はどの様な「ゆとり」を反映しているのか不明ですが、老後に関する色々な本によく引用されている数字です。

また8000万円とか1億円以上必要だとか何とか、言う人がいます。、それだけあれば、老後は上記の額(不足)分を生み出す利子や配当がもらえ、老人ホームに入る費用も出る、子供への援助もできます、という数字です。


老人世帯の消費支出は総務省「家計調査年報」によると平均月約24万円(教養、娯楽費5.8万円を含む)です。
平均月約24万円の生活ならば、モデル年金月約23万円との差額(不足額)は年10万円以下。モデル年金並みの年金をもらえれば、「ゆとり」のある老後となりそうです。

また、人事院発表の老後二人世帯の標準生活費は17万円弱(交際費等含む)。
モデル年金をもらえれば15年間で約1000万円余ります。

これらからお分かりのように、標準的な老後生活の費用はモデル年金(月約23万円)並の年金で充分賄えます。また、モデル年金までもらえなくとも、夫婦二人で老齢基礎年金月13万円がもらえ、持ち家に住んでいれば、そこそこの生活です。

ということで、老後の資金云々は費用の掛かる趣味とか夢を実現したり、介護が必要な場合のようなリスク対応の十分な予備費を準備することだとも言えるでしょう。

 

とは言っても、漠然とした不安から脱するには、先ずは、老後に必要な資金の概略計算から始めましょう。ご自分が受け取れる公的年金を(年金定期便などで)確認して、老後の生活費や海外旅行の費用、さらには子供への結婚資金等援助、リフォーム費用など老後の総費用との差が準備する資金となります。

この金額を個人年金(保険等)や預金を始めとする金融資産などで退職までに積み立て、運用する必要があります。退職金が出る場合には加算します。

 

具体的イメージを持つために、典型的なパターンを取り上げてみましょう。  

老後に必要なお金(支出)は、老後をどのように過ごすかのライフスタイル次第です。例えば、

衣食住に使う基本生活費平均月額22万円、 趣味・娯楽費(月額3万円と海外旅行費400万円)やリフォーム費用(300万円)、子どもの結婚資金等援助費(500万円)、それ以外に人生にゆとりをもたらす費用と、予測できないことへの備えを予備費として1,500万円などとします。

 

用意できるお金(収入)は公的年金(サラリーマンで、奥様が専業主婦)は平均月23万円としますと、

ご自分で準備しなくてはならない資金(個人年金、預金等)は、


準備資金(22+3)万円×12月×25年+400万円+300万円+500万円+1,500万円

         −23万円×12月×25年

       =3,300万円 

(60歳からの平均余命は男性22年、女性27年ですので、25年として計画します)

 

仮に退職金が2,500万円で、この内1,500万円を住宅ローンの返済に回すとしますと老後資金として使えるのは1,000万円です。従って積み立て運用して60歳までに準備する資金は2,300万円(=3,300万円−1,000万円)です。あくまでも概算ではありますが。 この場合、資金2,300万円貯金等の金融資産や個人年金(保険や財形など)で準備する必要があります。 

 

このような計算をご自分のライフスタイルに合せてやってみましょう。

基本生活費を現役時代からどの程度変更出来るか?ゆとりをもたらす支出、海外旅行、お子様への援助、リフォーム、車の購入などにいくら掛けるか?さらに介護や、老人ホーム入所費用など、予測が難しい出費を予備費としてどの程度考えるか?などはライフプランそのものです。

 

つまり、老後をどのように過すかのライフスタイル次第で、必要な資金が大幅に異なってくるのです。

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